大きな通りに面している立地であれば、住宅街であっても必ずと言ってよいほど美容室を見かけます。
その近くに他にも商売をしている店があるのなら余計に人が集まりますから、さらにたくさんの美容室が新たにできて、まさに激戦区といった感じがしてくるところも多くなりました。
こうした新たにできるところもあれば、昔ながらの美容院もあって、混在している感じが強くなってきています。
昔ながらの店構えの美容院と、まるでカフェか何かのようなおしゃれで、一見すると何の店なのだろう、と思うようなしゃれた店構えの美容室もあって、時代の流れを感じることもあります。
年配の女性は昔ながらの美容院に行くことが多く、そこでなら何も言わなくてもいつもの通りのヘアスタイルにしてくれる、という安心感があるのでしょう。
新しくできたところへ行くのは比較的若い人が多く、行くたびにヘアスタイルを変えて、新しい自分を発見してみたり、流行りのスタイルにしてみたりといった感じで楽しんでいると思われます。
そうした新しい流行りについていけるのは、やはり若い美容師がいるところ、ということになるでしょう。
年配のお客さんを相手にしている美容師も、それなりに今の流行を勉強していると思われますが、ニーズがそれほどないために、どうしても昔ながらのやり方でヘアスタイルを作り上げることが多くなるのは致し方ありません。
そういった特徴を考えると、どちらのタイプを選ぶかもわかってきそうです。
自分の美容室を立ち上げる為にするべき事
何処かの美容室で何年か修行を積んで、いずれは自分の店を持ちたいと考える美容師であれば技術力に加え、接客術も併せて身につける事が大切です。
しかし自分の店を開く為には、想像するよりも多くの前準備が必要となる事に気が付くでしょう。
まず、最初のハードルは資金面であり、一般的には銀行や公的機関等から融資して貰う事になります。
しかしながらそれを実現するには、融資をしてくれる側の担当者を納得させるだけの綿密な書類等を揃えて、情熱を持って銀行の担当者に迫る必要があります。
そうすれば必ずしも叶えられない望みではありません。
次に従業員を雇うか否かです。
最初から従業員として複数の美容師を雇い入れて、店をオープンするという方法もあります。
また、商い三年という諺にも例えられる様に、一般的には店をオープンしてから3年間は集客が思うようにいかないと見て慎重に店を切り盛りして、徐々に従業員を1人、2人と増やすという方法も考えられます。
前者の場合にはたとえお客が一人も来なかったとしても、給料等を従業員に毎月支払わなければなりません。
では後者ではどうかというと、経営者である当人しかいないので髪の施術や精算等を一人ですべて行う必要があります。
どのようにしたら良いのかという決定的な回答がある訳ではありませんが、同じく店を盛り立てていきたいとする仲間と共同出資という形を採るという方法も、一つの選択肢です。
また美容室の激戦区に出店を計画するのか、郊外を狙うのか等によっても経営戦略は変わって来るでしょう。
さて、美容院の経営で難しいのは馴染み客を増やす事ですが、最も望ましい方法は、馴染客に新たなお客を紹介して貰う事です。
お客の要望通りの髪型にして感謝され、楽しいひとときを過ごせたと感動して貰えれば、当該の馴染客は営業マンの役割も果たしてくれるでしょう。
美容室にも美容院にも求められること
行きつけの美容院を持っている人なら、そこでさまざまな噂話をして情報交換をすることを楽しみにしている場合があると思われます。
けれども、そうした話が苦手、という人も世の中にはいるもので、美容室に行くのは嫌ではないけれども、美容師とのいろいろな話が苦痛に感じる、という人もいるでしょう。
近頃はそうした人に対して不快な思いをさせないようにという配慮から、話すのが好きか嫌いかといったアンケートを取っている店もあるとされています。
事前にアンケートに答えてもらったり、WEBサイトからの予約の時点でさりげなく尋ねたりしているようですが、これも店側としての配慮の一つと考えられ、好感が持てます。
美容院に来たお客さんの髪を触っている間中、退屈させないようにとずっと話をし続けているのが美容師、というイメージでしたが、中にはお客さんと話すのがそれほど得意でない美容師もいるでしょう。
そんな美容師なら、同じように話すのが苦手なお客さんとは相性バッチリです。
あるいは、話すのは嫌いではないけれども、髪をカットしたりセットしたりする間はそれに集中してほしい、と考えるお客さんもいると思われます。
この人はどういうタイプなのか、どんなサービスを望んでいるのかを常に考えながら仕事をすることも、美容師に求められていると言ってよいでしょう。
美容室に来てくれた目的は何かをあらかじめリサーチしておくとか、そのあたりのことについて話をしたら、あとは話をし続けたいかどうか、雰囲気で察知するくらいの気配りが必要です。